ライプニッツ係数とは

逸失利益とは、後遺障害による労働能力の低下や死亡などにより失われてしまった、将来得られたであろう収入のことをいいます。交通事故賠償実務では、この逸失利益について、示談などの解決の際に一括で受け取ることが通常です。

例えば、年収５００万円の人が、労働能力を５％喪失してしまうような後遺障害を負った場合には、将来に向けて年間２５万円の減収が生じることが見込まれます。

後遺障害による減収が見込まれる期間（労働能力喪失期間）が１０年間であれば、合計２５０万円の減収が見込まれます。

とはいえ、本来であれば向こう１０年間で得られたはずの２５０万円ですので、前倒して一括で受け取れてしまうと、本来の収入発生までの期間の利息分だけ被害者が得をしてしまうこととなることになります。

そのため、この将来利息による増額分（中間利息）を控除する必要があります。

そして、ライプニッツ係数とは、この中間利息を控除するために使う数値です。

先ほどの例で言えば、１０年間での逸失利益として一括で受け取る金額は、

５００万円（基礎年収）　×　５％（労働能力喪失率）　×　８．５３０２（１０年のライプニッツ係数）　＝　２１３万２５５０円

となります。

なお、ライプニッツ係数は民法が定める法定利率をもとに算出しているため、令和２年４月１日以降に発生した交通事故については表１を、令和２年３月３１日までに発生した交通事故については表２を参照することとなります。

詳細については、当サイトの弁護士にご相談下さい。

2020年3月31日以前に発生した事故

(注)小数点以下第5位を四捨五入しています。

2020年4月1日以降に発生した事故

(注)小数点以下第5位を四捨五入しています。

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